梅田から30分でお手軽日帰り旅行!箕面の滝で自然に癒されてきた
みなさまこんにちは。ゆわきーです。
このブログをご覧いただき、ありがとうございます。
さて、少し前のお話になりますが、日帰りで箕面に行ってきましたので、今回はその時の様子を書きたいと思います。
大阪の中心地である梅田から電車で30分、超お手軽に自然を味わえるありがたいスポットです。
最近なにかと屋内に籠りがちなことが増えているかと思いますので、ぜひ自然に触れに行ってみてください。
梅田から阪急電車を乗り継いで30分ほどで、玄関口となる箕面駅に到着します。
この日は気持ちのいい晴れで、絶好のお散歩日和でした🌞(ただし暑かったですが😅)
価格:3,805円 |
今回の目的地は箕面の滝なので、さっそく滝に向かって歩き出します。
箕面の滝までは徒歩で片道40分ほどの道のりです。
山道のような起伏がなく日影が多いため、普段歩き慣れていない人にもやさしい道のりになっています(ただし今の季節は帽子や日焼け止めを準備したほうが安全です)。
道中は緑が多いのですが、川沿いを歩くため水辺の景色も多く、梅田からたった30分なのに大自然の中にいる気分を味わうことができます。
この日は特に暑かったため、水着やTシャツで水遊びをしている人が多かったです。
川遊びなんて子供のころにしたきりですが、横から見てると楽しそうに映ります😊
そんな感じで、けっこう歩いたかな…という頃合いで一番奥の箕面の滝に到着しました。
疲れすぎず、でも物足りないこともなく、ほんとにちょうどいい長さのウォーキングコースでした。
箕面の滝にはこれまで2回ほど来たことがあり、今回が3回目なのですが、改めてじっくり見るととても美しい滝ですね。
日本の滝というと、日光の華厳の滝や和歌山の那智の滝なんかが有名ですね。
箕面の滝はそれらに比べてコンパクトですが、水辺の景色まで含めた見た目の美しさでは全く引けを取らないと思います。
さて、しばらく滝を見て癒されたので、来た道を引き返します。
先ほどと同じ道でも、逆の方向から見ると違う景色が見えて楽しいですね。
同じ場所でもついつい何度も写真を撮ってしまいます。
短い道のりの中に画になるスポットが多すぎて、なかなか前に進めませんでした(笑)。
次に来るときはもう少し時間に余裕をもって来るようにせねば…と反省😅
また紅葉の季節にも撮影に来たいですねー。
さて、往復歩いてさすがに疲れたので、お茶の時間に。
ウォーキングコースの入り口近くにある「ゆずりは」さんにお邪魔しました。
前回箕面に来た時にこちらでランチを頂いたのですが、おいしかったので再訪です。
スイーツメニューの種類が豊富で、かき氷にしようかパフェにしようかケーキにしようか…と、かなり本気でしばらく迷って、抹茶のガトーショコラとセットでアイスオーレを頂きました。
器のギャラリーがあるだけあって、お皿やグラスがとってもおしゃれです☺
お味のほうは甘ったるくなく上品で優しいお味です。
添えてある生クリームと小豆がいい仕事をしており、一緒に食べると甘みが強くなってちょっとした味変になります。
量もちょうどよいので、飲み物と一緒にちょっとずつ味わって頂くと幸せな気分になれます😋
素敵な空間とケーキにまったり癒されつつ、箕面駅に戻って阪急電車で梅田へ。
と、少し駆け足でしたがこんな感じで箕面を楽しんできました。
梅田から電車でたった30分ほどの移動で大自然を味わいつつおいしいスイーツも頂くことができるという、充実した時間になりました。
最後に少し話が脱線しますが、この記事を書く少し前に再度の緊急事態宣言発出のニュースを見て、最近なんだか発出のスパンが短くなってきたと感じました。
こうなってくると、お出かけの予定を変更せざるをえないことも増えてくるのではないかと思います。
そんな中で今回は箕面についての記事をたまたま上げましたが、箕面のように街中を離れて自然に触れられる場所というのは、今のような状況下ではとても大切な存在です。
自然に触れ、新鮮な空気を吸うことは人間の心身の健康維持にとても重要な役割を果たします。
油断すると籠り切りになってしまうこんな時だからこそ、みなさまもぜひお出かけ先に自然が多い場所を選んでみてください。
私もみなさまに少しでもそんな景色をご紹介できるように、がんばります。
それでは今回はここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
価値ある観光列車シリーズ③~バブル時代の博物館~スペーシア
みなさまこんにちは。ゆわきーです。
このブログをご覧いただき、ありがとうございます。
少し休憩をはさみましたが、おすすめの観光列車シリーズの最後3つめをご紹介します。
よろしければ1回目、2回目の記事も読んで頂けると嬉しいです。
今回は(純粋な観光列車とは少し違うかもですが)「スペーシア」をご紹介します。
「スペーシア」は東武鉄道が主に浅草~日光・鬼怒川温泉間で運転している列車です。
★今回のもくじ
1.「スペーシア」の概要
①DRCの系譜
②バブルの申し子
2.「スペーシア」の魅力
①豪華さを感じる移動空間
②懐かしさ満点の「ビュッフェ」
③コスパ最高のコンパートメント(個室)
3.まとめ
①1つの時代の象徴
②気になる後継ぎ
1.「スペーシア」の概要
①DRCの系譜
東京から日光への鉄道輸送においては古くから東武鉄道と国鉄が激しい競合を繰り広げていたため、東武鉄道はこの路線に肝いりの特急型車両を導入してきました。
特に1960年にデビューした1720系車両は当時としては破格の快適性を持つ列車であり、「DRC」(デラックスロマンスカー)の愛称で親しまれ、名車として多くの人の記憶に残りました。
なんでも、DRCの車内にはビュッフェやジュークボックス付きのサロンカーまであったとか…😲
そんなDRCの後継車両として1990年にデビューしたのが「スペーシア」です。
DRCが持っていた「ゆとり」を引き継ぎながら、さらなる魅力も持って生まれた、新たなる名車でした。
②バブルの申し子
スペーシアがデビューしたのはまさにバブルの時代真っただ中。
皆が気前よくお金を使えて、豪華なものが売れていく時代でした。
この時期に登場した(あるいは開発期間がバブルと被っていた)他の鉄道車両も、今とは比べ物にならないほど豪華な顔ぶれがそろっていました。
新幹線では、JR西日本が史上最も豪華な新幹線との呼び声高い100系グランドひかりを1989年にデビューさせました。
在来線ではJR東日本の3大看板特急(651系スーパーひたち、253系成田エクスプレス、251系スーパービュー踊り子)が話題をさらい、
少し遅れてJR九州では伝統の「つばめ」の愛称を冠された787系が走り出します。
そんな中でもスペーシアもライバルに負けない豪華な設備とゆとりで多くの利用者の心をつかみ、
登場の翌年には超強力なライバルであった「スーパービュー踊り子」との闘いを制してブルーリボン賞を受賞します。
まさに「バブル時代の鉄道車両」のお手本のような存在だったスペーシア。
次はその中身をご紹介します。
2.「スペーシア」の魅力
①豪華さを感じる移動空間
スペーシアの車内インテリアには、豪華さを演出してくれる様々な要素があります。
床はカーペット敷きでテーブルは大理石調、さらにシートの前後間隔はJR特急のグリーン車の水準に近いゆとりがあるものです。
なんでも、当初の車内インテリアのデザインは銀座東武ホテルのデザインを担当した方が務められたそうで、ホテルのデザインイメージを車内で表現したのだとか。
なるほど、そう言われてみるとそんな感じがしますね。
対して、現在のシートデザインは東京スカイツリーのロゴの意匠を連想させるようなポップさもあり、なんだかおもしろい取り合わせですね(笑)。
浅草から日光、鬼怒川温泉まではいずれも2時間程度の道のりですが、2時間ではもったいないくらいのゆとりを感じることができます。
②懐かしさ満点の「ビュッフェ」
※注意!
この記事の執筆時点では、新型コロナウィルスの影響で残念ながらスペーシアの車内販売は休止中とのことです。
早期に再開ができることを祈ります…!
以下の内容はコロナ騒ぎの前に乗車した際のものです。
スペーシアの3号車にはビュッフェ(車内販売カウンター)があり、アテンダントさんから飲食物を購入することができます。(ワゴンによる車内販売もあります)
品ぞろえを見ると、最近の観光列車のようなちょっとおしゃれめなご当地モノではなく、ひと昔前のレトロな感じです。
個人的には、冷凍食品のチャーハンとかたこ焼きとかが懐かしくて反応してしまいます(笑)。
各地で車内販売がどんどん縮小されている中、かなり健闘している内容だと思います。
ちなみに私がスペーシアに乗った時はアイスクリームを購入しましたが、おそらく一番人気はビールサーバーから直接注がれる生ビールだったようで、ビールが入ったカップを持ったお客さんがたくさん車内を闊歩していた光景が思い出されます(笑)。
(ちなみに、別の機会にスーパービュー踊り子に乗車した時も生ビールが大人気だったので、生ビールは車内販売のキラーアイテムのようです🍺)
③コスパ最高のコンパートメント(個室)
スペーシアの最大のハイライトはなんといってもコンパートメントルーム(個室)です。
なんと、6号車1両が丸々個室のみの車両となっており、1列車につき6室もあるため、しまかぜやサフィール踊り子といったプラチナチケット化する個室に比べてかなり切符がとりやすいです。(それでも土休日は大人気ですが。)
奥行きがかなりとられているためソファにはゆったり座ることができ、窓が大きいので車窓を楽しむにもうってつけです。
そしてこちらにも大理石の大きなテーブルが健在と、しっかりバブリーな雰囲気を演出してくれます(笑)。
こんなすごい設備が、1室3,770円(土休日の場合。平日は3150円)の追加料金で利用できてしまうので、かなりお得です。
3人グループであれば1人1,300円くらいで済みますからね。
(※JR直通で新宿発着の「スペーシアきぬがわ」運用の際は、料金体系が変わります。)
グループ旅行の時はもちろん、特に、小さいお子様連れの時はかなり助かる設備です。
実際、私の知り合いでも家族旅行でスペーシアの個室を重宝している人をちらほら見かけます。
おそらく現存の特急列車の中でも個室利用のハードルが特に低い列車の一つです。
ぜひ、スペーシアで個室デビューしてみませんか?
3.まとめ
①1つの時代の象徴
スペーシアを一言でいうと「バブルを感じられる列車」と表現できると思います。
登場から30年ほどが経ち、さすがに経年の跡が目立つ部分もありますが、登場当時からの名残を多くのところから感じることができ、当時の車両事情を見て取ることができます。
先述のように、スペーシアがデビューした時代にはバブルを背景に豪華な設備を持った列車たちが多く登場しましたが、今となっては引退してしまった車両や改造や短編成化で当時の姿をとどめていない車両が多く、スペーシアは数少ない「生き証人」になりました。
ある意味バブルとは特殊な時代で、その特殊な時代に生まれた車両たちもまた特殊な車両なのだ、と言ってしまえるのかもしれませんが、
そんなバブルの車両たちに憧れながら幼少期を過ごした筆者にとっては、鉄道を好きになる過程での原体験と言えるものです。
(なので、私が好きな車両はバブル時代からちょっと後くらいの車両が圧倒的に多いです(笑)。)
そんなバブルの博物館のような車両がまだ走ってくれているのはうれしい限りなのです。
②気になる後継ぎ
とはいえ、そんなスペーシアもデビューから30年経ち、さすがに後継車両の話が出てきました。
2017年に東武鉄道が発表した中期経営計画の中身として、「フラッグシップ特急の導入」が挙げられており、2020年ごろにスペーシアの後継となる新型特急車両がデビューするのではないかという予想がされ、にわかに注目を浴びました。
しかし、結果その後新型特急の話題について続報がなく、代わりにスペーシアのリバイバルカラーの話題なんかが挙がっていました。
私はこのスペーシアの後継車両に非常に強い興味を持っています。
近年、特急列車の標準化や簡素化が進んでいる流れの中で、後継車両がスペーシアより簡素化されてしまわないか…という一抹の不安があるからです。
ただ、逆に近鉄の「しまかぜ」と肩を並べられる超豪華列車が登場するというパターンも期待しています。
理想としては、豪華な座席にビュッフェ、個室を継続(あるいはさらに進化)させた上で最新の設備に更新されたような車両が登場してほしいな、と妄想しています。
最近の鉄道業界は経営が苦しいところが多く、鉄道事業への大型投資に二の足を踏みがちかもしれませんが、個人的には、ちゃんとよいものを造ってくれるのであれば、近鉄が「しまかぜ」や「ひのとり」でしたように少額の追加料金があってもいいと思います。
そのほうが車両の償却が楽になって会社としてのリスクは減らせますし、いち乗客としてはその分豪華な車両に乗せてくれるのであれば全くかまいません。
おそらく、新型特急の話題が復活した時には同時にスペーシアの去就も語られると思うので、今のうちに乗っておきたい車両でもあります。
それでは今回はここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
近鉄特急ひのとりの特等席!プレミアムシート最前列で前面展望を満喫してきた。
みなさまこんにちは。ゆわきーです。
このブログをご覧いただき、ありがとうございます。
前回の記事では、先日名古屋に行った際の行きの行程で乗車したN700S系グリーン車の様子を書きましたが、今回は帰りの近鉄特急「ひのとり」乗車時の様子を書かせていただきます。
よろしければ↓前回の記事もぜひご覧ください。
今回も行きと同様、予約の段階からプレミアムシートとレギュラーシート、どちらにしようか迷ったのですが、ネット予約画面を覗いたときに運よくプレミアムシートの最前列1人掛けの席が空いていたので、即決お買い上げしました💸不可抗力です(笑)。
ひのとりには何回か乗車したことがありますが、最前列は初めてなのでかなり楽しみにして当日を迎えました😊
さて、当日は少し早めに名古屋駅に到着したので、出発時間までお茶しました。
今回お邪魔したお店は、JR名古屋駅併設の高島屋7Fにある「パパスカフェ」です。
こちらのお店は東京などにいくつかの支店があるのですが、ここのケーキがお気に入りなので、ちょくちょく利用させてもらってます。
今回は「ブルーベリーショートケーキ」とセットでアイスカフェオレを頂きました。
パパスカフェのケーキの中でも一番好きなやつです。
季節限定のようなので、毎年タイミングを見計らって食べに行ってます🍰
と、気が付くとけっこういい時間になってきたので、お店を出て地下におります。
ちょうど、賢島行きの伊勢志摩ライナーが向かいのホーム停車していたので撮影しておきました。
私が伊勢志摩に行くときはだいたい行きはこの伊勢志摩ライナーに乗って、帰りにしまかぜを利用するパターンが多いです。
ふと気が付いたのですが、近鉄名古屋駅のホームの壁には車両の写真が飾ってありました。
下の写真はおそらく鳥羽あたり?で撮った写真かと思いますがなかなかいい感じの写真だったので普通に見入ってしまいました🕵️♂️
そうこうしているうちに、本日の主役がご入線です。
ほんと、ひのとりの車体デザインは最近の特急列車の中では群を抜いてカッコいいですね。
お客さんがかなり乗っていたようで、停車後にドアが開くと同時にたくさんの人がホームへ降り立っていました。
車両といっしょに記念撮影をする親子連れの方もたくさんいて、かなりの人気っぷりでした😊
しばらくホームで待った後、清掃が終わったので車内に入ります。
せっかくなのでカフェスポットでコーヒーを…と言いたいところですが、さっき飲んだばかりなので今回はガマン😔
ちなみに、ここのコーヒーは以前飲んだことがありますが、お値段(200円)からすると普通においしくてコスパいいと思いました。
まだ飲んだことがない方はぜひお試しを!
また、ひのとりの車内にはロッカーも備えられており、けっこう大きな荷物も入れることができます。
おそらくインバウンド客が大荷物で乗ることを想定しての設備かと思いますが、国内旅行でもトランクなんかがあるときは助かりますね。
いよいよプレミアム車両の客室内に入ります。
今回は初めて8両編成に当たったので、難波方の先頭車は8号車でした。
革張りシートにレッドカーペットという高級感がある組み合わせ。
N700Sのおとなしめなグリーン車のインテリアとは好対照ですね。
個人的には、上級クラスではシートの機能性だけでなく客室の雰囲気も重要な要素になると思っているので、こんな感じの重厚なインテリアは好きです💖
そして、とうとう念願の最前列へ…
やっぱり前面展望付きの最前列はロマンの塊ですね。
まだ地下で何も見えないのにワクワクが止まりません😆
シート自体も非常に快適です。
おそらく先発のしまかぜのシートを改良したものかと思いますが、後ろを気にせずシートをめいっぱい倒して寝そべると、超快適モードになります(笑)
一人でキャッキャしてると、発車時刻になり電車が動き出してました😂
名古屋駅から地上に出て車庫の脇をゆっくり通るところは、特撮モノのマシンの発進シーンみたいで好きです(笑)
コロナの影響で近鉄特急もかなりの減便を余儀なくされたようですが、それでもこの日はたくさんの列車とすれ違いました。
減便したのにこれだけ走るとは、普段の運用ではどんだけ多かったんだ…
途中、名古屋行き(逆行)のひのとりとも何度かすれ違い、順調に増備が進んでいるところを見れて嬉しくなりました。
津駅で乗務員さんの交代がありました。
この列車は津駅を出ると大和八木駅まで停まらないため、乗務区間の関係で交代しているのでしょう。
横の窓からもいろいろな景色が見れるので、前面展望付きの車両に乗ると、見るものが多くて忙しいです。
目があともう一組欲しくなってしまいますね😅
夕方発の列車だったので、だんだん外が暗くなっていったのですが、シートが快適なのも相まってウトウトしてしまいました。
でもせっかくの最前列なので寝るのはもったいないと思い、眠い目をこすりながらかぶりついてました。
そうこうしている間に、終点が近づきます。
名古屋を出てから2時間15分ほどで大阪難波に到着。
いやー、楽しくてあっという間でしたね!
今回はたまたま運よく最前列に乗れましたが、また乗れるますように…。
さて、今回新幹線と近鉄特急で大阪~名古屋を移動しましたが、いろいろな発見があって非常に面白かったです。
少し前だと、新幹線は速さと本数が強み、近鉄特急は安さが強みという両極関係であったように思いますが、「こだまグリーン早得」や「ひのとり」の登場により、そうとも言い切れない多様性が生まれたように思います。
新幹線の「こだまグリーン早得」を使うと、「のぞみ」に比べて速さと本数が犠牲になりますが、(同じくらいの値段で)快適性が高まります。
近鉄ではひのとりを使うと料金は高くなりますが、その分快適性が高まります。
つまり、大阪~名古屋間の移動手段を選ぶ際の新たな観点に「快適性」が加わったということです。
このように、利用者が自分の重視するポイントに合わせてサービスを選択でき、その選択肢が豊富にあるということは望ましいことだと思います。
そういう意味では、快適性を前面に押し出してデビューしたひのとりが私たちにもたらしてくれたメリットはとても大きかったのではないでしょうか。
先日無事に2021年のブルーリボン賞を取れたことは順当な結果だと思います(祝!)🎉
N700Sも良かったのですが、個人的には乗る楽しみという要素も含めると、どうしてもひのとりを推したくなってしまうのですよね…
そんなことを考えつつ、難波駅から回送されるひのとりをホームから見送りました。
それでは今回はここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
大阪~名古屋で新幹線&近鉄乗り比べ!東海道新幹線N700S系のグリーン車に乗ってみた。
みなさまこんにちは。ゆわきーです。
このブログをご覧いただき、ありがとうございます。
さて、前回までお送りしてきたおすすめの観光列車シリーズがあと1回残っているのですが、今回はちょっと休憩して別の話題で記事を書かせていただきます。
最近名古屋に行く用事があり、往復で新幹線と近鉄の最新車両に乗ってみる、という試みをしてみましたので、その際の様子をお届けしたいと思います。
(何気にこのブログ初めてのリアルタイム素材を使った記事でした…!)
私は大阪~名古屋間を移動する際には近鉄利用が圧倒的に多く、名阪特急に「ひのとり」がデビューしてからは、行き帰りでひのとりのプレミアムシートとレギュラーシートの両方に乗る、というのを楽しみにしていました。
一方で、私は東海道新幹線にも年に何回かは必ず乗るのですが、そういえば新型車両のN700S系がデビューしてから1年経つのにまだ乗ってなかったことに気づき(遅い)、急遽思い付いて行きの道中で乗ってみることにしました。
(帰りの様子は↓こちらです。)
そうこうしているうちに、本日の主役が登場しました。
普通車とグリーン車のどちらにするか迷ったのですが、せっかくの新型なのでグリーン車を奮発しました。
もちろん正規料金で乗るはずもなく、以前↓こちらの記事でご紹介した「EXこだまグリーン早得」にてお安くしていただきました(笑)
しめて6,090円也。
でも普通車も気になるので、今回はささっと撮影だけしてきました。
シートの座り心地などはまた別の機会に。
普通車の様子見もそこそこに、グリーン車へ移動します。
グリーン車の内装もJR東海らしくシンプルであまり飾り気のない感じですが、座席の色がブラウンに変更されたため、雰囲気はさらに渋めになっています。
ふと思ったのですが、窓まわりの意匠がN700系から変更されており、旅客機っぽい雰囲気になりましたね。照明の使い方も間接照明が中心になっているので、なおさらそのような印象を受けました。
さて、肝心のシートの座り心地ですが、個人的には従来型のN700系からだいぶ改善されたと感じました。
実は私、N700系のグリーン車のシートがあまり好きではありませんでした😢
座面に微妙なヤワさがあって体の据わりが悪く、「シンクロナイズドコンフォートシート」というやたら長い名前がついたリクライニング機構も自分の体に合わなかったのか、シートに身を任せると体制が苦しくて落ち着かない、という感想でした。
対してN700Sのシートは、N700系に比べて座面も背もたれも硬めに仕上がっています。(経年劣化がないせいかもしれませんが…)
ただ、座って体が痛くなるような硬さではなく、体をしっかりホールドしてくれるほど良い硬さです。
またリクライニング機構もかなりスムーズになり、座席を倒した状態でリラックスしやすくなりました。
これならば安心してシートに身を任せられます👍
さてさて、そんな感じでグリーン車の第一印象をかみしめつつ、おやつを頂きます。
私の車内おやつの定番は、最近なにかと話題の「シンカンセンスゴイカタイアイス」ことスジャータのスーパープレミアムアイスクリームなのですが、今回はちょっと趣向を変えてみました。
以前、新大阪駅構内のスーパーで見かけてずっと気になっていた、よつ葉乳業のアイスを買ってみました。(全然ご当地感はありませんが(笑))
私はよつ葉乳業大好きな人で、バターミルクパンケーキが我が家のご褒美朝ごはんになっています。
なので、よつ葉のアイスならさぞかし美味しかろう…!と思ってチャレンジ。
お味のほうは、シンカンセンスゴイ(以下略)より甘さ控えめであっさりしていましたが、ミルク感は強く、食べ応えがあります。
車内で珍しいアイスの食べ比べってのも楽しくていいですね。
そんなこんなやっていたらあっという間に名古屋についてしまったので、急いで荷物をまとめて下車しました。
こだまでも新幹線は速いですね…!
と、こんな感じでN700Sの初乗車はあわただしく終わりました(笑)
正直、乗る前はN700系とそんなに差があると思っていなかったのですが(失礼)、グリーン車に限っては想像以上に快適になっていて、いい意味で期待を裏切られました。
今回は新大阪~名古屋の短時間乗車だったのですが、おそらく長時間乗車になった際の疲れにくさの面ではN700Sと従来型のN700ではかなり差が出るでしょう。
なのでグリーン車にある程度まとまった時間乗車する場合は、(時間が許す範囲で)N700Sで運転される列車を指名買いしたほうが良いと思います。
幸いなことに、今はJR東海の公式WEBサイトでN700Sで運転される列車を事前に確認できるようになっています。
https://railway.jr-central.co.jp/n700s/
ただ、エクスプレス予約の予約画面ではN700Sと従来型のN700系は区別されずに表示されていました。
なので、今後JR東海がN700S運転列車の掲載を終了した場合はN700Sの指名買いが難しくなる可能性があります。
ご興味がある方は、今が乗り時かもしれません。
それでは今回はここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
価値ある観光列車シリーズ②~現代観光列車の始祖~ゆふいんの森
みなさまこんにちわ。ゆわきーです。
このブログをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は前回に続き、おすすめの観光列車の2つ目をご紹介します。
よろしければ↓前回の記事も読んでいただけると嬉しいです。
今回は2回目として「ゆふいんの森」をご紹介します。
「ゆふいんの森」はJR九州が博多~由布院・別府間で運転する観光列車です。
★今回のもくじ
1.「ゆふいんの森」の概要
①観光列車界の超ロングセラー
2.「ゆふいんの森」の魅力
①レトロクラシックなインテリア
②ハイレベルな飲食物
③ちょっとしたフリースペース
3.まとめ
①現代観光列車のひな形
②観光列車の入門にぴったり
1.「ゆふいんの森」の概要
①観光列車界の超ロングセラー
ゆふいんの森はJR誕生から少し経った1989年にデビューした列車です。
当初は既存の車両の走行機器を流用した車両を3両編成で運転していましたが、順調に人気を獲得して4両編成に増結。
さらには2つ目の編成が追加される等の経緯を経て、現在は1日3往復体制で博多~由布院・別府間で運転されています。
1989年デビューなので、気が付くと30年選手です。
後発の観光列車の中には、実績が振るわずに本数が減ってしまうものもありましたが、同じ観光列車が本数を増やしつつ30年も続くというのはなかなか例がないことです。
②雨ニモ負ケズ
そんな人気者であるゆふいんの森ですが、30年の間にいろいろな憂き目にもあっています。
みなさんもニュースで聞き覚えがあるかもしれませんが、ゆふいんの森が運転されている「九大本線」という路線は災害に弱く、豪雨で線路が流される等して不通になってしまうことが何度かありました。
特に2017年の九州北部豪雨の際は鉄橋が川に流されるという事態になり復旧作業が長期化しましたが、その間ルートを変えて運転されるという対応がなされました。
さらにはコロナ騒ぎ真っ只中の2020年7月にもまだ鉄橋が流されて長期不通になりましたが、運転区間の短縮と代行バス運転などで対応。(現在は運転再開済み)
なかなかの波乱に遭っていますが、よくぞ頑張って今まで走ってくれているな、と感謝の念がわいてきますね。
2.「ゆふいんの森」の魅力
※筆者はゆふいんの森Ⅰ世(キハ71系)にのみ乗車したことがあるため、以下の内容はⅠ世についてのものとなります。
ゆふいんの森にはもうひとつ別の車種(ゆふいんの森Ⅲ世:キハ72系)も使われており、そちらは内装等が異なりますのでご注意ください。
①レトロクラシックなインテリア
ゆふいんの森の大きな魅力は「落ち着きのある車内インテリア」です。
内装にはエントランスから客室まで木材がふんだんに使用されており、優しい印象を受けます。
JR九州の車両はインテリアに木材を使ったものが多いのですが、後発のものが和のテイストを取り入れているのに対し、ゆふいんの森は純洋風。
さながら、森の中に建つクラシックホテルといった印象です。
30年選手だけあってところどころ傷や劣化があり、古さを感じる部分もあるのですが、それすらも「味」と思わせてくれます。
座席の座り心地は柔らかめで、これまたホテルのラウンジのソファのようです。
このシートに身をまかせつつゆっくりコーヒーを頂く…なんてシチュエーション、とっても優雅です。
日本の鉄道車両の中で、「雰囲気」でここまで落ち着かせてくれる列車はそうそうありません。
②ハイレベルな飲食物
ゆふいんの森には飲食物やオリジナルグッズなどを対面販売する売店がありますが、ここで売られているものが非常においしいです。
ミシュランの星付き店監修のオリジナル弁当にはじまり、地ビールやご当地アイスなど、ラインナップの充実度には目を見張るものがあります。
素敵な雰囲気の客室でおいしい車内グルメに舌鼓をうつ…最高です。
ゆふいんの森に乗ったときは、ぜひランチにでも車内グルメを楽しんでみてはいかがでしょうか。
※注意!
この記事の執筆時点では、新型コロナの影響でゆふいんの森の車内販売の内容が変更されています。
具体的には弁当が完全予約制になっているほか、車内販売の品目が削減されているようです。
これからゆふいんの森で車内販売をご利用予定の方は、JR九州の公式WEBサイトより最新の情報をご確認ください。
特急 ゆふいんの森 | JR九州の列車たち ~JR九州 観光列車【D&S列車】・新幹線~
③ちょっとしたフリースペース
ゆふいんの森Ⅰ世には、通常の座席とは別に簡単な椅子を備えたフリースペースがあります。
椅子が外側を向いているため外の景色を思う存分堪能できるほか、乗車記念スタンプや車内誌などがあり、気分転換にちょうどよいスペースになっています。
このように自席から出歩けるスペースがあると長時間乗車する際の感想が結構変わってきます。
快適な座席でも長時間座っていると少し動きたくなってくるので、「車内を歩き回れる楽しみ」があるというのも、快適な移動時間に必要な条件なのです。
3.まとめ
①現代観光列車のひな形
さて、ここまでゆふいんの森の魅力について語ってきましたが、実はゆふいんの森が備えている要素は後から登場する観光列車たちにもしっかり受け継がれています。
インテリアが特徴的であること。
車内販売でご当地グルメやオリジナルグッズを販売していること。
ちょっとした隙間のスペースに展示品や簡易椅子を置くこと。
そう考えると、ゆふいんの森は現代観光列車のひな型であり、始祖ともいえる存在なのではないか、と思います。
その後、観光列車のパイオニアになったのがこの列車の運行会社であるJR九州だったことも関係しているのでしょう。
ただ、他に同じ形をとった観光列車が増えるとその中に埋もれてしまいそうなものですが、それでもゆふいんの森が今でも根強い人気を持つのはその完成度の高さゆえであると思います。
シートや車内販売商品などのパーツのクオリティもさることながら、それらを統一感のあるインテリアコンセプトでまとめ上げているのは本当にすごい。
もはやこれは「ゆふいんの森という世界観を味わえる」というレベルです。
博多から由布院までは2時間10分ほどですが、その2時間10分を贅沢な時間に変えてくれる名役者。
今は新型コロナで車内販売の縮小などの影響を受けていますが、1日でも早く、この列車の魅力がすべて味わえる状態に戻ってくれるよう切に願います。
②観光列車の入門にぴったり
私は「どの観光列車にのったらいいかわからない」という方にはまず、このゆふいんの森に乗ってみることをおすすめします。
日本の観光列車のエッセンスが詰まっており、なおかつハイクオリティな列車なので、これに乗っておけば「観光列車の楽しみ」を一通り味わうことができます。
博多駅から乗れるのでアクセスはいいですし、1日3往復走っているので、利用しやすさからいってもかなりおすすめです。
ぜひこの列車で森の中のリゾート気分を味わってみてください。
それでは今回はここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
価値ある観光列車シリーズ①~パーフェクト・バランス~観光特急しまかぜ
みなさまこんにちわ。ゆわきーです。
このブログをご覧いただき、ありがとうございます。
さて、今回からは前回の予告通り、おすすめの観光列車をご紹介していきます。
よろしければ↓前回の記事も読んでいただけるとありがたいです。
今回は第1回目として、「観光特急しまかぜ」をご紹介したいと思います。
しまかぜは近畿日本鉄道が名古屋、京都、大阪(難波)から賢島まで運転している特急列車です。
★今回のもくじ
1.「しまかぜ」の概要
①しまかぜ誕生の経緯
②近鉄のプレミア特急戦略
2.「しまかぜ」の魅力
①多彩で快適な座席
②絶滅寸前の食堂車
③適度な乗車時間
3.まとめ
①最高クラスのコストパフォーマンス
②観光列車のロールモデル
1.「しまかぜ」の概要
①しまかぜ誕生の経緯
しまかぜの誕生以前、近鉄の伊勢・志摩方面への特急利用が減少傾向にあり、テコ入れが必要な状況にありました。
そこで伊勢神宮の式年遷宮というビッグ・イベントに合わせて2013年3月に鳴り物入りでデビューしたのがこの「しまかぜ」です。
(このあたりは小田急が箱根行きロマンスカーのテコ入れのためにVSEを導入した経緯に似ていますね。)
従来の私鉄特急ではなかなかなかった豪華絢爛な設備が大きな話題を呼び、運転開始直後、この列車の切符はプラチナチケットと化しました。
そして登場翌年の2014年には、JR九州の豪華クルーズトレイン「ななつ星in九州」という超強力なライバルがいたにも関わらず、同年のブルーリボン賞を受賞するという快挙を成し遂げました。
登場から8年経ちますが今でも人気は非常に高く、追加料金が必要であるにもかかわらず伊勢・志摩方面の特急の切符はしまかぜから売れていくことが多くなっています。
②近鉄のプレミア特急戦略
さて、近鉄はしまかぜの好評を受けてか、他にも2つの路線でしまかぜと同様の「追加料金が必要であるが豪華な設備を備えた車両に乗れる」というタイプの列車をデビューさせます。
1つは吉野線の「青の交響曲(シンフォニー)」。
かなり古い列車を魔改造(笑)させたものですが、レトロ調の内装はかなり凝っていて、これまた吉野までの道のりを楽しみにしてくれます。
もう1つは名古屋~大阪間の「ひのとり」。
こちらも従来の「アーバンライナー」から大幅にパワーアップした設備が話題になりました。
ちょうどデビューの時に新型コロナの騒ぎが始まるという不幸に見舞われましたが、2021年にしまかぜと同じくブルーリボン賞をめでたく受賞しました。
(このときも「サフィール踊り子」という強力なライバルとの一騎打ちでした。)
このように近鉄はここ何年かで「各路線に広告塔となるプレミア特急を走らせ、利用促進をはかる」という戦略を取っているようです。
2.「しまかぜ」の魅力
話がそれましたが、改めてしまかぜの魅力を3つほど紹介していきます。
①多彩で快適な座席
まずはなんといってもシートの快適さです。
通常の車両でも座席間の前後左右の間隔が非常に広いです。(JRのグリーン車並みかそれ以上)
そのうえシート自体も革張りで電動リクライニング&マッサージ機能付きと至れり尽くせり。快適なシートに身を任せている間にあっという間に目的地につきます。
また大人数での利用の際は半個室のようなサロンシートや和洋の完全個室もあり、シチュエーションによってさまざまなシートを選べるのが魅力です。
(ただし和洋個室は1列車につき各1室しかないため、特に休日はプラチナチケットと化します。)
②絶滅寸前の食堂車
しまかぜのアイデンティティとして外せないのがもはや日本の定期列車ではほぼ絶滅した食堂車の存在です。(公式ではカフェ車両と呼ばれています)
食事つきプランがあるいわゆる「レストラン列車」は非常に増えましたが、そのようなパターンを除き、自席以外の独自のイートインスペースで食事ができる列車はこのしまかぜとJR東日本のサフィール踊り子くらいでしょうか。
昔、新幹線や都市間連絡特急にそのような設備が普通に付いていた時代がありましたが、その時代の系譜を受け継いでいる貴重な車両です。
私は小さいころ、「100系新幹線の二階建て食堂車でカレーを食べる」という夢を持っていましたが、残念ながら叶わないまま100系新幹線が引退してしまいました。
その「食堂車でカレー」の夢を代わってかなえてくれたのがしまかぜだったので、個人的に非常に思い入れがある車両です。
③適度な乗車時間
しまかぜに乗っていて「うまいなあ」と思わせられる点が「乗車時間」です。
最も長い乗車時間のパターンは京都~賢島の2時間47分ですが、カフェ車両で食事やお茶をしつつ、快適なシートでまどろんでいるともう目的地、くらいの時間設定です。
さらに手前の伊勢市や鳥羽で乗り降りする場合は「時間が短い」、「もっと長く乗っていたかった」と思ってしまいます。
このように、乗客が疲れずに「もっと乗りたい」と思えるような乗車時間の設定も、しまかぜの魅力につながっている気がしてなりません。
きっとこの魔力にやられたリピーターはさぞかし多かろう、と想像するところです。
(かくいう自分もそのひとりですが)
3.まとめ
①最高クラスのコストパフォーマンス
さて、ここまでしまかぜの魅力を挙げてきましたが、驚くべきはこの豪華列車にかかる追加料金が「通常の特急料金+最大でも1,160円」という安さであることです。
正直、これだけ豪華な設備を持つ列車にこんなに安い追加料金で乗せてもらっていいんですか・・・と気後れするレベルの安さです。
「豪華な座席や個室に食堂車までついてるのにお値段はリーズナブル」というコスパの良さがこの列車の人気を押し上げたことは間違えないでしょう。
本当に、タイトルの通り「パーフェクト・バランス」を持ったひとつの理想形であると思います。
②観光列車のロールモデル
このしまかぜの「料金ちょい足し豪華列車」方式は、今後の鉄道車両開発に新しい可能性をもたらしたのではないか、と思います。
前回の記事にも書きましたが、今は鉄道会社はどこも経営の見通しが厳しいため、豪華で高コストの列車の開発に踏み切りにくい背景があります。
しかし、「乗客にきちんとした価値を提供できる列車であれば従来より高い料金設定をしても乗ってもらえる」ということをしまかぜが証明してくれました。
個人的には、他の鉄道各社もしまかぜに続くような素晴らしい列車を生み出してくれないかな・・・と期待したいです。
いや、ほんとにこの列車はすごいです。
しまかぜに乗れるかどうかで伊勢・志摩旅行の充実度がまるで変ってしまうレベルですからね。
今の日本に旅の充実度をここまで変えてしまう列車ってなかなかありませんからね。
皆さんもぜひ、しまかぜでゴージャスな旅を楽しんでみてください!
それでは今回はここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
どこでも観光列車に乗れる時代がやってきた!そんな今だからこそ価値がある貴重な観光列車(まえがき)
みなさまこんにちは。ゆわきーです。
このブログをご覧いただき、ありがとうございます。
今回のテーマは「今だからこそ価値がある貴重な観光列車」です。
近年、すごい勢いで観光列車が増え続けており、どれに乗ったらよいのか迷ったり、なんか同じような列車がたくさんある…という印象を持ったり、みなさま色々なご感想をお持ちかと思います。
そこで今回は、私なりに現在の日本の観光列車列車の状況について考察しつつ、それを踏まえて今、貴重な列車とはどんなものか?という内容で書いていきます。
★今回のもくじ
1.日本の観光列車の現況
①増えまくった観光列車の2極化
②アクティビティ列車
③超豪華列車
2.新幹線、特急列車の現況
①没個性化と簡素化
②都市間輸送でも「乗る楽しみ」があった時代
3.まとめ
①貴重な列車とは?
②おすすめの観光列車紹介(予告)
1.日本の観光列車の現況
①増えまくった観光列車の2極化
さて、そもそも今日本では観光列車がいくつ走っているのか、という単純な疑問から入りますが、
参考文献として、谷崎竜氏著「日本観光列車ガイド 全国主要94列車 2021」(イカロス出版:2020年)を読んでみたところ、そのタイトル通り100近くの観光列車があるようです。
多い、多すぎる…!!
ここまで多いと、全部を追い切るのは至難の技ですね…。
ただ、今の日本の観光列車の顔ぶれを見ていると、おおよそ2つのカテゴリに大別されるように感じました。(もちろん、どちらにも属さない例外もあります。)
1つは「アクティビティ列車」、もう一つは「超豪華列車」です。
②アクティビティ列車
まず「アクティビティ列車」についてです。
これは私が勝手に考えた言葉なのですが、「比較的短い距離を走り移動手段としての性質が薄く、『乗る楽しみ』の提供に特化した列車」という意味合いです。
今日本で走っている観光列車の多くはこのカテゴリーに当てはまるのではないかと思います。
例えば「レストラン列車」などが典型的な例です。
これらの列車は、第三セクターの鉄道会社が地域振興の目的で走らせているものが多く、JRが運転しているものも、地方路線を走っている場合が多いです。
もう少し言い方を変えると、東京、名古屋、大阪、博多といった大都市のターミナル駅には乗り入れない場合が多いため、乗りに行くための移動手段(新幹線や特急列車、飛行機など)を別で用意する必要があるということです。
そうなってくると、移動手段というより移動した後での現地のアクティビティという性質に近くなるため、このような名前を付けました。
またアクティビティ列車の傾向として、「おおまかな内容が似ているものが多い」ということが挙げられます。
たいていの列車は、「ちょっと内装が凝っており、オリジナルグッズの物販がある」、「レストランやカフェのように飲食を楽しめる」といったテンプレートに乗っかっています。
列車のデザインや出される飲食物の中身、接客サービスなどの細部の違いはあるのですが、大枠のテンプレートというレベルでは先行他社と同じものを使っている場合が多く、それを脱して際立つ個性を発揮している列車は少数派であるように感じます。
言い換えれば、観光列車全体のコモディティ化が進んだという見方もできるかと思います。
もちろん、このカテゴリーの中にもクオリティが高い列車はたくさんあり、私のお気に入りの列車もあるので、このカテゴリーに入るからダメ、ということではありません。
ただ、ちょっと増えすぎて差別化が厳しくなってきたよな…とは思います。
③超豪華列車
さて、もう一つのカテゴリーは「超豪華列車」です。
これは文字通り、高額な料金が必要になる代わりに贅を尽くした列車旅が楽しめる、というものです。
先駆けはJR九州の「ななつ星in九州」、それに続いたJR東日本の「TRAIN SUITE 四季島」やJR西日本の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」あたりが有名どころですね。
こちらは長距離をゆったり移動し、移動の過程を楽しめるものの、いかんせん値段が高く簡単には手を出せないので、万人向けとは言い難いです。
また、これらの列車は決められたコースを周遊するツアー商品として販売されており、最終的には出発地に戻るコースを組まれているため、通常の列車のように「自分が決めた目的地への移動手段」という性質からは少し外れる存在でもあります。(もっとも、周遊する各地を目的地と解することもできますが…)
ただ、メディアや鉄道会社の広告への露出は非常に多く、各社とも「広告塔」、「イメージリーダー」のつもりで運転しているのかもしれませんね。
2.新幹線、特急列車の現況
①没個性化と簡素化
さて、ここまで観光列車そのものについて書いてきましたが、次は観光列車に乗りに行くための道のりとなる新幹線や(観光列車以外の)特急列車はどうなっているのか、というお話です。
結論から言うと、私は「同じような列車が増え、年々簡素になっていっている」と感じています。
特にわかりやすい例が東海道新幹線です。
2000年代初頭にはじつに4つ(100系、300系、500系、700系)の車種が走っていましたが、今はN700系(と、ほぼ同じ見た目のN700S)に統一されています。
車種を統一することにより、車両のやりくりをしやすくなったりメンテナンスコストを下げることができたりと、鉄道会社には大きなメリットがもたらされます。
また、車内設備も時代を経るごとに簡素化されていきました。
例えば供食設備や物販の面では、0系や100系の時代にはあった食堂車が300系以降で廃止、かろうじて残ったサービスコーナー(売店)も700系以降で廃止、今ではワゴンサービスによる車内販売が残るのみになりました。
廃止の理由としては、高速化に伴う乗車時間の短縮化、エキナカ物販店との競合等がよく挙げられます。
(個人的には東京~新大阪間の2時間半も十分長いと思うのですが(汗))
このような車種の統一とそれに伴うサービスや座席の簡素化は全国各地で見られる傾向です。
逆に、従来よりもサービスが充実した例は東北・上越・北陸新幹線のグランクラスくらいでしょうか…。
②都市間輸送でも「乗る楽しみ」があった時代
まだ観光列車が各地を走り出す前の時代、とりわけJR誕生後からしばらくの間は、新幹線や(観光列車以外の)特急列車が「乗る楽しみ」を担っていました。
先述した東海道新幹線は特にビジネス需要が旺盛な路線ですが、100系新幹線がフラッグシップの役割を担っていたころは、食堂車やカフェテリア、二階建てグリーン車にグリーン個室など、今からは想像できないほど豪華なサービスが展開されていました。
在来線ではビュッフェや個室を連結して博多~西鹿児島を走破した787系「つばめ」や、上野や大阪から遥か札幌を結んだ「北斗星」、「カシオペア」、「(瑞風じゃないほうの)トワイライトエクスプレス」といった寝台特急などが代表的な例になろうかと思います。
また特殊な設備がない列車でも、グリーン車でアテンダントによる接客を受けられる列車があったり、JR北海道のように途中駅で搭載される駅弁を予約購入できるサービスなんてものもありました。
このように、以前は「移動手段」としての役割を果たしながら「乗る楽しみ」も両立させた列車が数多く走っていました。
寝台特急などはお値段がお高めではあったものの、現在のクルーズトレインよりもずっと安く乗ることができ、切符もみどりの窓口で買うことができたので、今よりもずっと敷居は低かったのです。
しかし、そういった列車やサービスは新たな新幹線の開通や各社のコストカット施策によってどんどん淘汰されていき、今では「乗る楽しみに提供は観光列車に任せ、移動手段としての新幹線や特急はとことん合理化する」というのがトレンドになっているようです。
近年、鉄道会社の経営環境は少子化等の影響で年々厳しくなっていくということが度々言われており、それに備えて効率化、コストカットを進めることは合理的な対応ではあるのですが、「乗る楽しみ」が失われていく状況は、利用者の立場からすると寂しさを感じますね…。
3.まとめ
①貴重な列車とは?
さて、つらつらと思うままに書いてしまいましたが、これまでの内容を踏まえて「今、乗る価値がある貴重な観光列車」とは、
「乗る楽しみ」と「移動手段」の役割を両立させ、「手の届くお値段で」乗ることができる列車
であると私は考えています。
「乗る楽しみ」は旅の最初から最後まであるに越したことはないし、みんなが実際に乗りに行けてこそ価値がある、ということです。
もちろん、アクティビティ列車にも豪華クルーズトレインにも魅力はありますが、そこでは味わえない魅力もある。
そんな列車がどんどん少なくなっているので、できるだけ長く走ってくれるように。
そして後継車両が同じ魅力を持って生まれてきてくれるように。
私は一乗客としてではありますが、そんな思いをもって貴重な列車たちにできるだけ乗っていきたいと思っています。
②おすすめの観光列車紹介(予告)
ここまで書くと当然「具体的にはどんな列車がいいんだ?」という疑問が湧くかと思います。
そこで、次回から私が乗ったことがある列車の中から、おすすめの列車を3つほどご紹介したいと思います。
今回は最後にその3つの予告で締めたいと思います。
第1回:観光特急しまかぜ(近畿日本鉄道)
あとは「サフィール踊り子」なんかも該当しそうなのですが、未乗車で手元に資料がないため今回は外します。
それでは今回はここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。